part.4 謎の乙女登場
- 2020年6月30日
- 読了時間: 3分

こんにちは。リオレウスに搭乗したい一心で、ひたすら周回を繰り返していたローエンです。
この周回に手を貸してくれた冒険者たちは、いつものゆらちゃんたちご一行。
そういえば、まだらげちゃんについて聞いたことがないと思いつつ、さっそくインタビューを申し出たところ、なぜかゆらちゃんに快諾していただけました。ところが、らげちゃんは一筋縄ではいかない人物だったのです……。
今回は自宅にお招きして、インタビューを試みた。
───初歩的なことで申し訳ないのですが、改めてお名前と冒険者になったきっかけをうかがっても?
「名前は秘密」
───!?
「きっかけも・・・教える必要あるのかしら?」
思いもよらない回答に絶句するローエンを見かねて、ゆらちゃんが補足を入れる。
「コイツ出会った時からこうなんだ。殆ど自分のこと喋らないんだよな」
「りとかのプリン食べるよ うさがよ!」
どうやら、お気に入りのプリンを食べられたことに憤慨するリトカちゃん。関係性すら不明だ。
「……でも悪い奴じゃないな!
ただ、滅多に喋らないし、言っても「ふん」しか言わない」
「りとか、怪我した時に(らげちゃんに)ケアルしてもらうんだけどね 雑なの。
なんか治ってなくて、かゆい。ム〇塗るの。」
───治癒術を治りかけの部分でとめてしまうということですね。
「ムキーーーーッ かゆいいいい」
リオレウスに引っかかれた部分が治りかけの状態で治癒されているせいか
強い痒みを覚えるりとかちゃん。一方、らげちゃんは素知らぬ態度をとる。
「ふん」
ひとしきり動いた後は、とうとうローエンのベッドで寝始めてしまうらげちゃん。すやすや。
ここでアプローチの仕方を切り替え、ゆらちゃんにらげちゃんとの出会いの経緯を聞いてみることにした。
「最初は驚いたよ。
元々らげは、ウルダハの冒険者ギルドにヒーラーとして登録していたようなんだが
タンクを探しているという依頼書を押し付けてきて、無言でついてくるから。最初なんだが分かんなくてよ…探しているのなら、そうだと言えばいいものを。
───かなり謎が多いですね。そしてパーティを組んで、サスタシャの海賊を退けたんですね。
「らげかつなんもしゃべんないんだもん
サンゴの色みにいったのにおしえてくんないの」
りとかちゃんがいじけるように下を向く。
「ふん」

───本当に謎の多い人物ですが、リオレウスと戦っていた時、冒険者としての実力は本物のようでした。
「ヒロエルパンツみてんじゃないわよ」
───!? ご、ごめんなさい……
「らげは腕は確かだ!良い癒し手だな~
でも、ちょっと雑なのがまた……」
そう言いながら、治りかかった腕の傷を軽く掻いて苦笑するゆらちゃん。
───素性は不明ですが、あなた方と共に冒険者であることは間違いないようです。
「そうだなぁ、たまに居なくなるけど。本当に危ない時とかは、一緒にいてくれるな」
「ふん」
いつの間にか起き上がっていたらげちゃんは、そのまま家を後にしていた。
「らげはいつもこうやって消えちゃうんだよな…」
「りとかアニメみるからかえるー!」
これ以上は取材続行不可能と判断し、その日のインタビューは打ち切った。
ここエオルゼアには、多くの冒険者が生きている。
一人一人に、物語がある。おそらく彼女にも、そこに到達するまでの間に様々な"冒険"をしてきたことだろう。
普段はそっけない態度をとっているが、私は確かに記憶している。
リオレウスが、筆者に向けて巨大な火球を吐いた時。彼女は防護魔法を私にかけてくれていたのだ。
それも、中途半端なものではない。しっかりと攻撃を防いでくれていた。
そこあるのは冒険者としての矜持か、優しさか……答えを知る者はいない。
その全てが謎に包まれた冒険者、らげちゃん。得てして、魅力的な女性には謎がつきものだ。 この一筋縄ではいかない冒険者の謎を暴くため、筆者の興味が尽きることはないだろう。

「ふん」
………最も、それは困難を極める。
つづく











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